『南方特別留学生を学ぶ』
6月中旬、「南方特別留学生を語り伝える会」より講師をお迎えし、学習会を行いました。
原爆死没者名簿にお名前が記されている「東南アジアからの留学生」。碑めぐりガイドの際に説明はしていても、彼らについては何も知りませんでした。
南方特別留学生は、将来の日本に協力的な指導者を育成するために、東南アジアの国々から選抜され連れてこられた若者たちです。訓練所で厳しい軍隊式の教育を受けたとのこと。わずかな時間で日本語を習得し、綺麗な文字の手紙を残していることなどから、彼らが優秀な人々であったことが窺えます。
今回の学習会では、被爆時、広島にいた9名の留学生について詳しく教えていただきました。
その中で感銘を受けたのは被爆後の留学生たちの行動です。自らも傷ついていたにも関わらず倒壊した建物から友人を助け出し、川まで逃げた女学生をいかだに乗せて助けたり、食べ物や医薬品を集めてきては共に避難生活をおくる日本人たちと分けていたそうです。遠い異国の地で大変な目に遭っている時に、他人を思いやり他人に尽くす。そのことに深く感動しました。
これから碑めぐりガイドの際には、「留学生はこんな立派な人だった…」と伝えたいと思います。